松本真理子リサイタル葵上写真

2014年6月28日(土) 大阪 世界館 にて

無事幕をおろすことができました。

たくさんのご来場、ご支援に感謝申し上げます。

松本真理子

 

◆公演の写真◆

撮影:西岡有紀子

 

光源氏の正妻葵上は何かの霊にとりつかれ重態でした。

葵上を回復させようと様々な方法を試みますがうまくいかず、

霊を呼ぶ名手照日(てるひ)の巫女を招き、霊の正体を明らかにすることになりました。

巫女の祈祷で姿を表したのは、光源氏の愛人の

六条御息所(ろくじょうみやすどころ)の怨霊です。

六条御息所は、次の天皇を約束されていた東宮(とうぐう)の妻で

夫が流行りの病で短い生涯を終えた為

若くして未亡人になってしまいました。

元皇太子妃の彼女は

教養もたしなみも世のお手本として人々から尊敬され

若い貴公子が彼女の元に集まるようになります。

そこに光源氏も歩み寄ってきたのです。

正妻 葵上(あおいのうえ)がいるにもかかわらず。

「私達の間に愛はない。心から愛しているのは貴方だけ」

六条御息所は、そんな光源氏の愛に溺れていきます。

いつか光源氏の正妻になることを信じ幸せな時間がすぎていきましたが、

ある日をさかいに光源氏の足が遠のきます。

妻である葵上が懐妊したからです。

「妻とはろくに言葉をかわすことがない」

そう聞いていたのに、どういうことでしょうか?

東宮妃として世の人から当代きっての貴婦人といわれてきた彼女は

耐えようもない屈辱を受けたのです。

ですが忘れようと思っても光源氏の美しさを忘れることができません。

六条御息所は嫉妬に狂います。

何としてでもあの人を取り戻したい!

 

そして、生霊となって葵上の前に姿を現したのです。

御息所は、巫女にやり場のない怒りと屈辱と辛さが募っていると訴え

葵上の魂を抜き取ろうとします。

巫女は葵上を守ろうと祈祷しますが、御息所の激しさに敗れます。

巫女では太刀うちできないため、偉大な法力を持つ小聖(こひじり)が呼ばれます。

小聖が祈祷を始めると、恨みの塊となった御息所は鬼女となって表われます

鬼女は葵上のみならず祈祷をしている小聖にも襲いかかりますが、

激しい戦いの末、御息所の怨霊は折り伏せられます。

御息所は昔の高貴な姿を思いだし

成仏できる喜びを美しく舞いながら消えていくのでした。

 

 

★出演者★

バイレ(踊り): 

御息所; 松本真理子

巫女; マリアナ・コジャド

小聖(こひじり)役: 豊嶋幸洋(金剛流能楽師)

カンテ(唄): アギラール・デ・ヘレス

地謡: 豊嶋晃嗣(金剛流能楽師)

トケ(ギター): ミゲロン

カホン :園田健介

笛: 相原一彦(能楽師囃子方森田流笛 )

大鼓: 白坂信行(能楽師高安流大鼓方)

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主催:エモシオン株式会社